
第三回:わたしのアトリエと道具たち(後編)
さて、前回の「わたしのアトリエと道具たち(前編)」から引き続き、後編です。
裁縫を始めるにあたって、
以下の3つは、無くてもかまわないのですが、
少し洋裁に慣れてきた方に、ぜひ使っていただきたいアイテムたち。

まずは、手芸用文鎮。
裁断時、布の上の型紙がずれないように押さえておくためのもの。
型紙を押さえるのはマチ針でもかまわないのですが、
マチ針だと針の打ち具合によって布がずれてしまい、裁断がゆがんでしまうことが。
文鎮だと布が波打つこともなく、適度な重さで作業中もずれることがありません。
また、マチ針だと抜くのが面倒だけど、これならさっと乗っけてさっとどけられるのも嬉しい。
海岸や川原などで適度な重さの石を拾ってきて、代用してもいいんじゃないかな。

それから、手芸用の「へら」
縫製途中、細かにアイロンをかけることで、
仕上がりが全く違ってきます。
でもアイロンをいちいち出してかけるのは面倒だし、
夏場は暑さとの戦い(笑)
このへらがあると縫い代を割ったり、倒したりすることができます。
アイロンを出す回数が格段に減りますよ。
長い目で見ると節電にもなるかな?

3つ目は、ループ返し。
文字通り、ボタンループなど細い個所をひっくり返すアイテム。
無ければ縫い針に糸を通し、片端に玉止めしてひっぱる・・・
というやり方でも返せますが、これだと一瞬でひっくり返すことができます。
それ以外にも、意外と使用頻度が高いのです。
私はシュシュを作るときや裏付きの洋服を作るとき、
共布でリボンやベルトを作るときにも使います。
最後に、生地の整理についてちょこっと・・・
実は整理は苦手で、まだまだ発展途上の分野なのですが、
自戒の意味も込めて(笑)

コットンやリネンなどの、布帛生地はたたんで右のオープンラックに。
左のラックには主にニット類。
丸めてかごに入れ、ざっくり収納。
どちらも現在は夏物が並んでいますが、
まもなくケースに入れてある冬物とバトンタッチします。

はぎれはくるくると丸めて輪ゴムでとめ、かごに大きさ別、
色別に収納しています。
時間のあるときに引っ張り出してきて巾着やハンカチなどの小物を作ったり、
組み合わせて洋服を作ったり。
小さな小さなはぎれもあり、特にリバティのものは処分できないので、
けっこう沢山たまっています。
今は時間がなくてくるみボタンを作るぐらいしかできないけど、
いずれパッチワークなどで大作を仕上げてみたいな。

いかがでしたでしょうか。
プロとして活動しているのでどんなアトリエなんだろう?
と思われがちですが、ミシンをのぞけば、意外と特別な道具は無いのです。
ハンドメイドの敷居って、
洋裁をされない方が思われるほど、高くは無いんじゃないかな。
「やってみたいけど、難しそう・・・」
迷っておられる方は、すこしの勇気をもって。
ぜひこの楽しさを知って頂けたらな、と思います。
それでは、また。
