地元を愛そう、手仕事を愛そう。「文化誌が街の意識を変える展」レポート

こんにちは! スタッフの小宮です。
今日はちょっと布とは離れたことを(笑)。

nunocoto編集部のご近所でもある、渋谷ヒカリエ8階のd47 MUSEUMで現在開催中の「文化誌が街の意識を変える展」をのぞきに行ってきました。

最近では‘地域性’‘ローカル’なんていう言葉がよく聞かれるようになってきて、くまもんやふなっしーなどの地元キャラが大活躍していますが、こちらは「冊子」というキーワードから全国の各地域の個性・魅力を再発見しようという試みの展示です。

-‘地元人に向けられた「タウン誌」と呼ばれる情報誌に同居するスタイルから、写真も含めクオリティの高い読み物としての文化誌までを俯瞰し、今の日本がどういう地元意識を持っているかを感じて頂ければ’-(サイトより引用)

ものづくりをする人たちの熱意に触れられそうですよね。

それでは中へ入ってみます。

各都道府県から代表的な「文化誌」が1冊ずつ選ばれて、バックナンバー数冊と一緒に展示してあるのですが、この展示の仕方がおもしろいです。

それぞれの冊子にキャッチフレーズが付けてあるのですが。
この一言が冊子の特徴をズバリと言い表してくれています。こんな風に↓

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「itona」(富山県)

展示された冊子の下には、制作スタッフや印刷会社の詳細と共に、制作者の想いやメッセージが添えられています。熱量がじわじわと伝わってくる感じ。

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「0470」(千葉県)

雑誌顔負けのデザインクオリティの高さに驚いたり。

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「板木」(福島県)

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「La Collina」(滋賀)

なんといってもみんなロゴがいい味出してます。この自由奔放さ!

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「雲のうえ」(福岡県)

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「弁当と傘」(兵庫)

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「あおあお」(徳島県)
この「あおあお」のロゴは、地元の大学の書道科の学生が描かれているそう。ステキ!

地元であることを強みに、ぐぐっと深みまで切り込んだ特集がいいんです。

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「暖暖松山」(愛媛県)

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「くまもとくらす」(熊本県)

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「晴耕雨読」(山梨県)

この企画を担当した黒江さんにお話を伺いました。

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「初めて『雲のうえ』を手にしたとき、日常の何気ないことでもデザインと文章で魅力的に新鮮に映るんだなぁと感動しました」

そうそう、「雲のうえ」は地域誌の先駆けですよね、と思ったら、まさに、キャッチコピーに“先駆け”と書いてありました…!

「雲のうえ」の北九州市のように、行政が積極的に動いて地域を盛り上げようと冊子を制作しているところもたくさん。
外の人が「魅力的!行ってみたい!」と思えて、地元の人が「やっぱり自分の街が好き!」と誇りを持てるようになる。
これこそが、街の意識を変える、ことなんだなあと思いました。

実直な職人さんのインタビューや、手仕事にたずさわる「人」についての記事が多いのも印象的です。

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「在青手帖」(青森県)

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「福楽」(福井県)

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「暮らしき」(岡山県)

こういう普通の人の当たり前の暮らしが、なんと魅力的に見えることか…!

街があれば人がいる。人がいればストーリーがある。
ゆえに、その地域の魅力=その地域に住まう人、なのかもしれません。

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「この企画展はじっくり見ていかれる方が多くて、今までになく滞在時間が長いんですよ。ぜひお気に入りを見つけてください」と黒江さん。

会場内には座ってバックナンバーを読めるスペース(お茶もサービス!)があったり、入り口では音声ガイダンスを貸し出してくれたりと、心ゆくまで文化誌の魅力を愉しめるようになっています。

ここで紹介したのはまだまだ一部です。
やっぱり紙の魅力は、手触り!質感!存在感!ということで、ぜひ、会場で実際に手に取ってみてください。
日本各地の手仕事を、ほんの少し味わうことができますよ。

*

そんなわけで、行ってみたい街が増えてしまいました。ああ、休みほしい…。
でもまずは自分の住んでいる街のこと、もっといろいろ知りたいなと思ったり。
まずは早起きして家の前でもお掃除しようかな。

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◇おしらせ◇


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nunocotoスタッフ。編集・コンテンツ系を主に担当。2人の男児の母。手づくりするのはだいたい真夜中。I-padを相棒に、昔のドラマや映画を観ながらチクチクするのが好きです。新聞配達のバイクの音で我に返ることもしばしば…。でも作っている間は不思議と眠くならないんですよね。

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