Vol.9

妊婦におすすめの食事とは?

妊婦さんの食事で押さえたいポイントは、「低カロリー」「高たんぱく」「減塩」の3つ。急激に体重が増えると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが増えるので、産科医の先生や助産師さんから体重管理について厳しい指導を受けている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、 たんぱく質は赤ちゃんの筋肉や血液、臓器をつくるうえで欠かせない栄養素。ダイエットを意識して肉や魚を食べないと、赤ちゃんに必要な栄養が回らないこともあるので注意が必要です。

妊娠中に摂っておきたいものは?

  • 鉄分:お腹の赤ちゃんの成長に欠かせないのが鉄分。元々は貧血気味でなくても、妊娠末期になると鉄欠乏性貧血になる妊婦さんもいます。妊娠初期から、鉄分を摂るように意識しておくと良いでしょう。
  • カルシウム:赤ちゃんの骨や歯をつくるのに必要な栄養素。カルシウムが不足すると、母体である妊婦さん自身の骨からカルシウムが取られることがあるので、注意!ビタミンDやたんぱく質を一緒に摂ることでカルシウムの吸収率が上がります。
  • 葉酸:妊娠初期に摂ることで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすといわれています。妊娠がわかった頃からはもちろん、妊娠準備中から摂っておくと良いでしょう。
  • 食物繊維:妊娠中は便秘になりやすく、便秘薬などの薬も制限されるので、食物繊維をたくさん摂ることで便秘予防を!

妊娠中に避けたいものは?

  • タバコ:早産や流産のリスクが上がる、低身長児や低体重児が増加する、出産後も乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険性が高まるなどの関連が指摘されています。妊婦さん自身がタバコを吸わない場合も、家族に喫煙者がいる場合は受動喫煙にも気をつけて!
  • アルコール:アルコールは胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、胎児性アルコール症候群(FAS)の原因になります。妊娠が分かってからのアルコールの大量摂取は厳禁です。
  • 生肉:生肉や充分に火が通っていない肉には、トキソプラズマという寄生虫がいる場合があります。トキソプラズマに対する免疫のない妊婦さんが感染した場合、赤ちゃんに先天性トキソプラズマ症という障害が残ることがあるので、肉類は充分に加熱して食べましょう。

先輩ママに聞く!妊娠中の食事で気をつけたこと

「カフェインの多量摂取は、胎児の発育に悪影響がある」と聞いたので、カフェインを絶ちました。今はカフェインレスの紅茶やコーヒーがいろいろあるので、そんなに困らなかったです。(Sさん)

うなぎが良いという説もあればダメという説もあって、何を信じて良いのかわからず不安いっぱいだったとき、助産師さんから「タバコとお酒を避けているんだから、そんなに気にしなくて大丈夫」と言われて気が楽になりました。それ以降は、ほとんど細かいことは気にしなくなりました。(Aさん)

妊婦に良いと言われることは、ほとんど何もしなかったような…。お酒を飲まなくなった以外は、ほぼそれまで通りの食生活でしたね。(Tさん)

予定日の数ヶ月前に一度管理入院になってしまったので、食べものには気をつけました。特に油分と糖分は控えめにしていました。(Yさん)

葉酸のサプリメントを摂っていたら、母から「サプリメントには添加物が入っている」と言われて、サプリメントはやめてしまいました。あとは、魚介にあたりやすいので、生の魚介類は自主規制しました。お寿司が食べたくて仕方なかった!(Mさん)

今回ご紹介した、摂っておきたいものや避けたいものは、全体のごくごく一部です。さまざまな説があるので、気になる方は専門書やプレママ雑誌などで調べてみてください。でも、神経質になり過ぎてストレスが溜まってしまっては、本末転倒。先輩ママのコメントにあった助産師さんの言葉ではないですが、タバコとお酒を断っているならまず必要な努力はできているはず。自分自身を誉めてあげることも忘れずに。