「わ」について
ソーイングに出てくるたくさんの専門用語。
(前回は、「中表(なかおもて)」と「外表(そとおもて)」についてお話しました)
今回は、型紙を使って裁断するときに出てくる「わ」について詳しくご紹介します。
「わ」とは
ソーイング用語の「わ」は、「わで裁断する」や、「わでとる」などのように使われますね。
「わ」とは、生地を二つ折りにした折り目の部分ことを言います。
たとえばこの型紙。「わ」の文字はっけん。
ほら、こちらの型紙にもありますね。
表記の仕方は型紙によって違いますが、共通しているのは「わ」と書いてあること。
または、二重丸の半円で示してあったりします。
「わ」で裁断するとは
折り目が「わ」なので、「わ」で裁断するというのは、この山折り部分に型紙の「わ」を合わせて置き、左右同じ形に裁断することを言います。
「わ」の取り方
まず、布を中表に折りたたみます。型紙の幅を見ながら無駄の無いように折りたたんでくださいね。
折りたたみは自然に。アイロンなどはかけなくても大丈夫です。
上から下まで等幅で折りたたみましょう
きちんと等幅で折りたためているかが大切です。
このように曲がっていては、左右対称に裁断することができませんので、気を付けましょう。
折りたたんだら、山折り部分に、「わ」と書かれている線を合わせるように型紙を乗せます。
ぴったりと重ね合わせます
山折り部分と型紙の端(「わ」)は、ぴったりとそろえましょう。
ここがずれてしまうと、型紙が斜めになってしまったり、ずれた分だけ裁断した布の大きさが型紙とずれてしまいます。
とっても大事なことですので、まち針でとめたり文鎮を置くなどしてずれないように裁断しましょう。
▼良い例
▼悪い例
ほんのちょっとのずれに見えますが、この数ミリのずれで、シルエットや着心地が変わってきてしまいます…。
型紙が「わ」で取れたら、あとは、型紙に合わせて布を裁断しましょう。山折り部分はつなげたままです。
布を広げてみると、ほら!
左右対称の布が裁断できました。
nunocotoキットで実践!
nunocotoのキットで言えば、人気のかぼちゃパンツキットや、先日発売スタートしたばかりのこどもエプロンキットには「わ」のある型紙が付いています。どちらも実寸の型紙です。
チョキチョキチョキ…。型紙を切って、二つ折りにした布と型紙を重ねます。
なるべく布端ギリギリに置いてOKです。節約節約…。
うまく取れれば、キットの布だけで、ポケットが2つ、3つと作れますよ。
あれ、ひつじくん。手伝ってくれたけどきみでは重さが足りないみたい!?
今回使った布はこちら
100%コットンの「shizuku」。薄手で縫いやすいのが特徴です。雫が落ちる様子をテキスタイルにデザインしました。
nunocoto fabric:shizuku
それではまた次回☆
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