ポスク(=イースター!)で、スウェーデンに春の訪れ。
はじめまして。スウェーデン在住のリッドグレン真紀です。
スウェーデン人の旦那、9歳の息子と3人で、スウェーデンの首都ストックホルムから100kmほど離れた街で暮らしています。
*水の都ストックホルム*
*「古い街」ガムラスタン*
スウェーデンは日本と同じく南北に長い国で、北は北極圏、南はデンマークまで橋を渡ってすぐそこ。
北と南では気候、言葉、文化もかなり違います。
でも、スウェーデンはどこに行っても湖と森に囲まれ、おいしいシナモンロールとコーヒーがあります。
さて、先日学校からウキウキしながら戻った息子。
「来週は宿題なし!」とかなり嬉しそう。
先生からのお便りを読むと来週金曜日からポスク(イースター)休み10日間!なので宿題はなしです、とのこと。
月~木までは学校あるんですけど・・・フライングしすぎなのでは?と思いつつ実は私も、わくわく。
結婚して、スウェーデンに移住してきたのが10年前のこの時期でした。
毎年、この時期になると、移住してきたときのことが思い出されるので、ポスクには特別な思い入れがあります。
だいたい、新年が過ぎたころから、セムラと呼ばれるパンが出回ります。
“セムラを食べる火曜日”というのがあるのですが、それが今年は2月17日でした。
この日は、スウェーデン国民一斉にこのセムラを食べているかのような盛り上がり。
そしてもちろん、この日以外にも火曜日になると
「あ、セムラ食べたい!」というスウェーデン人たちです。
我が家も息子と一緒に何度か作りました。
シュークリームにも見えますが、カルダモン入りのパンの中をくりぬいて、アーモンドペーストを入れ、たっぷりの生クリームをのせます。
味見もたっぷり!
たっぷりの生クリーム入りのセムラ
食べ方は、大胆に!かぶりと!鼻につけて!
そしてこの時期は、スーパーに行けば、ポスク関連のカラフルなグッズがいっぱい売られています。
大量に売られている卵型のケース。
いろんなサイズがありますが、これにはびっくり…!
まるで恐竜の卵のようですね!
この中にお菓子やおもちゃを入れ、子供にプレゼントします。
さて、屋根裏から我が家のポスクグッズを取り出してきました。
旦那が小さいときに作ったものがこちら。
かなり味のある魔女たちですよね。手先が器用でなんでも手作りしていたというおばあちゃんと一緒に作ったそうです。
息子も、学校でポスクの工作をすると言って爪楊枝や布の切れ端をごそごそと探していました。どんなものを持って帰ってくるのか楽しみです。
森から採ってきたきた木の枝に飾り付けをするのですが、我が家はこちら。
スウェーデンでは、ポスク(イースター、復活際)には魔女が黒猫を連れ、ほうきで空を飛ぶと信じられています。
子供たちは、その魔女のかっこうをして頬を赤く塗り、そばかすを描き、スカーフをかぶって近所の家を回り、お菓子をもらいます。
男の子だって、やりますよ。
*
スウェーデンの春の一コマでした。
ここで、ちょっとおまけも。
これは私のお気に入り。シンプルなパッチワークのミニマット。
私が子供のころ、母は姉と私にお揃いの服を縫ってくれたし、家族でテレビを見るときはいつも編み物の手を動かしていました。
今では、息子に帽子やセーターを編んでくれます。
母の隣で手を動かしていた姉は現在は、刺繍とハワイアンキルトにハマっていて、繊細な刺繍や大作のキルトの作り手になっています。
そんなゴッドハンドを持つ人たちのそばで成長してきた私も、布や手仕事が大好き。
でも、「つくりたい!」という気持ちに手がついていかない。
つまり、不器用ってことです。
スウェーデンに移住した当時は、日本にあってスウェーデンにないものにばかりこだわって辛い思いをして過ごした時期もあります。
今思い出すと笑い話ですが、大好きなメロンパンをちょっとそこのコンビニで買うなんてことスウェーデンではできない!と落ち込んでいたんです。
コンビニで3種類のメロンパンを買って食べようと口をあけたところで目が覚めたことがありました。
夢の中ですら、食べれなかった・・・と落ち込みました。
移住して10年経った今では、ないなら自分で作ればいい!と考えるようになりました。
それも、旦那がおばあちゃんと一緒に作った、決して完成度が高いとは言えない(失礼!)魔女を大切に保管して私へと託してくれた姑のおかげかもしれません。
うまい下手だけじゃないハンドメイドの味をいいなぁと思い、不器用なりにハンドメイドを生活に取り入れて作ること、
それを使うことが楽しいと思いながら暮らしています。
こんな私の「スウェーデンの暮らしごと」をご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。