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Photo Studio DanDelionカメラマン鈴木恵さんインタビュー
nunocotoでは年に何度か新商品を出していますが、その撮影会でお世話になっている、Photo Studio DanDelionの、鈴木恵さん。
ご自身が3人の子どものお母さん、ということもあり、いつだって素敵な写真を撮ってくださるんです。
商品点数もカット数も毎回とても多く、タイトなスケジュールでお願いしてしまう撮影会。
わたしたちスタッフは非常にあわただしく動き回っているのですが、鈴木さんはにこにこ笑いながら、スムーズにこなしてくれます。
そんな頼れるカメラマンとしての姿を見ていると、その「働き方」はもちろん、「子育て」「暮らし」の部分は一体どうなっているんだろう?と気になってくるのです。
と、いうことでスタジオと同じ建物にあるご自宅を訪ねてきました。
子どもへの接し方に、ひと工夫。
1歳になる長男あらた君といっしょに「いらっしゃい~、どうぞどうぞ!」と、出迎えて下さった鈴木さん。
木のぬくもりを感じるおしゃれなご自宅は、お子さんが3人もいるのが信じられないくらいすっきり!
鈴木さん:
「できる限りモノは増やさないようにしているんです。買ったらいらないものがあるはずなので。
子どもにも基本おもちゃは買い与えないんです。
子どもって欲しい時に買ってあげても、その瞬間は満足するんですけど、結局二日三日すると放置するんです(笑)
そのかわり、ノートがなくなったら、いっぱい買ってあげる、って言っています。本も、ですね。
紙とペンがあれば自由に遊べるんです。
自分で稼ぐようになったら、自分のお金で好きにしていいよ。という感じで言いますね。
おもちゃとかも欲しかったらお年玉で買いな、って。
(自分の)お金出してでも欲しいの?って1回考えさせます。
そう言うと意外と欲しくなかったりとか。いや、やっぱりいらないってなる。」
スタッフ:
「わたしはわがまま放題の幼少期を過ごして、今も物欲の塊なので耳が痛いです。」
鈴木さん:
「わたしも小さい頃はわがままでしたよ(笑)
長女と次女はわたしがこうやって接しているからか、あまり『欲しい欲しい!』ってダダこねることも無かったですね。
その様子を見た友人からは、“鈴木軍隊”なんて言われます(笑)どうして子どもたちがこんなに素直に言う事きくの?って。」
子どもの『欲しい!』に、『自分で買ってでも欲しいの?』のワンクッションをおいている鈴木さん。
そう言われると自分で考えなければならなくなりますものね。
“鈴木軍隊”のヒミツは、子どもが「自分で考える」ということをが自然にできるようになっているからだと思いました。
カメラマンという仕事。カメラに目覚めて、即実行!
今は子育てをしながら、ご自身のスタジオを中心にマタニティや、キッズフォトカメラマンとして活躍している鈴木さん。
もともとは子育てに専念する事が夢で、お子さんの出産を機に、それまでしていた仕事はきっぱり辞めたそう。
鈴木さん:
「子育てがしてみたかったんです。長女が生まれる前から、『子どもができたら仕事はやめる』と思っていたんですよね。
でも、次女が1歳の時に前会社からバイトで戻らないか?とのお誘いがあったんです。ちょっと自分の時間も欲しくなって、家族の協力を得て1度復帰しました。
ただやっぱり好きじゃない仕事でも、毎日が勉強勉強だし…。(前の仕事は)なかなか大変でした。」
スタッフ:
「そこからどうしてカメラマンという仕事をしようと思ったのですか?」
鈴木さん:
「じいじ(ご主人のお父さん)がカメラ好きで。それで一緒に話したり、カメラ買ってくれたり。
それで目覚めて、思い切って仕事も辞めて、写真の学校に通いだしました。」
子どもが生まれてから色々なスタジオに行き、自身もカメラで仕事ができないかと思うようになり、即実行したそう。
学校に通いながらの子育てはすごく大変そう…とお話を伺うと、
「じいじばあばが近くに住んでいるし、パパも子育てが趣味だから。」と、カラリと笑う鈴木さんはご家族の支えが本当に嬉しそうでした。
nunocotoの撮影はもちろん、普段からファミリーやキッズの撮影をしていらっしゃるプロカメラマンとして、子どもを上手く可愛く撮るコツをお伺いしました!
鈴木さん:
「コツは、とにかくカメラを持ち歩くことでしょうか。
子どもの「あっ!今撮りたい!」って一瞬は突然やってくるので、iPhoneだけじゃもったいない時がありますもんね。
わたしは、基本はマニュアル撮影をしているのですが、「ココ!」っていう一瞬を逃したくない時は、絞り優先、またはPモードでも撮影をしています。
絞り優先とPモードで、露出補正などを自分の好みに設定しておくんです。そうすれば、オートで撮影した時とはひと味違う写真に、しかも細かな設定が必要なマニュアルと違って素早く撮れますよ。
光の捉え方に注目してみると、あえて逆光で露出補正を+にして撮影すれば、ふんわりした印象のお写真になります。」
鈴木さん:
「あとは構図もポイントです。被写体を真ん中に置かずに、ちょっとずらして撮影するのもおすすめです。
子どもが遊んでいる姿を撮りたいときは、撮影に夢中になるのではなくて、こちらも一緒になって遊ぶ。その方が、一瞬の良い表情が撮れたりしますよ。」
子どももカメラを向けられると、ちょっと身構えてしまうんですよね。いつもお決まりのポーズをとってしまったり。
カメラマンであるお母さんが一緒になって遊んでいると、子どもも自然でいられるんですね!
わたしたちが初めて鈴木さんに撮影をお願いしたのが、ちょうど1年前ぐらいでしょうか。
そのころ鈴木さんは、スタジオを構えたばかり。
鈴木さん:
「昔の(自分が撮影した)写真を見ると恥ずかしくなりますね。今との作品の差が…申し訳ない。今はワークショップに行ったり、友達のスタイリストさんに付いて撮影現場をのぞかせてもらったり、まわりに恵まれながら勉強してます。プロの現場は楽しいけど、すごい緊張しますね。当たり前だけどみんなプロフェッショナルだなあ、って(笑)
(今は家族写真がメインだけど)なんでも撮れるようにはなっていたいですね。
その友達も『もうちょっと頑張れば一緒に仕事できるよ』っ言ってくれていて。
わたしはまだまだなんですけど。でも、それにも応えることができたらな、と思います。」
仕事と子育ての、マイルール
鈴木さん:
「子どもの予定があるときは、休日であれ仕事の予約は受けないで、なるべく仕事中心にならないようにしています。
でも、家事がなにぶん苦手で…その辺りでは迷惑かけっぱなしです。
パパやパパの家族が本当に理解があるので、助けられています。」
仕事ももちろん頑張るけれど、子どもとの暮らしを大切に考えている、お母さんとしての鈴木さん。
疲れたり、イラッとしてしまうことはないのか伺ってみました。
鈴木さん:
「イラッとするする(笑)でも、じいじばあばに預けられる環境があるから、それがいいですよね。
今は一番下の子が卒乳したから(夜中の授乳がなくなって)わたしも自由な時間が増えたんです。パパも「外に行ってきていいよ」って言うから、もう2回…いや3回は飲みに行ったかな(笑)我慢していることがあんまりないです。」
カメラマンの仕事をするお母さんのことを、お子さんはどう思っているのか伺ってみると、
「前職の時より一緒にいられる時間も多いし、(子どもの)お友達が撮りに来てくれると嬉しいみたい。
以前、長女の友達が七五三で撮りに来てくれたんですけど、その時は『お友達がすごい喜んでたよ』なんて言われました。」と、鈴木さんもにっこりでした。
<インタビュー終わり>
カメラマンとして働くことが楽しい、と仰っていた鈴木さん。
仕事と子育てをこなす暮らしは、自分に合っているかどうかはわからないけど、そんな今は楽しい、とのことでした。
家族みんな我慢していない、好きなことやる、という暮らしが、いつでもにこにこ笑顔の鈴木さんを作り出しているのでした。
おまけの、こぼれ話
カメラマンでもあり、お母さんでもある鈴木さん。
きっとご自身の家族写真がたくさんあるのでは?と思い、撮影した家族写真はどうやって保管しているのか伺ってみると、おもしろいサービスを教えてくれました。
鈴木さん:
「わたし、フェイスブックをまめに更新するようにしているんです。それを(“ハピログ”というサービスで)本にしているんです。育児日記みたいにしていて。
毎年一冊つくっています。変な投稿もしているから、それも本に残っちゃうんだけど、それはそれで面白いかなって(笑)
だからフェイスブックには家族写真をメインにアップするようにしてます。」
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フォトグラファー 鈴木 恵
東京都杉並区にあるマンションの一室のスタジオ「Photo Studio DanDelion」主催。
真っ白で広々、可愛い小物たちに囲まれた異空間のなか、ママ目線で子どもの可愛い一瞬を切り取る。
http://ddlion.jp/
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