小物ではじめる冬じたく ~手袋・ニットキャップ~
少しずつ秋も深まって来た今日この頃。
野菜作りを楽しんでいる信州の両親から、うれしい季節の野菜や果物、木の実が届きます。
ふたりは関西出身ですが、安曇野の景色に魅せられて定住してしまいました。
すっかり地元の人たちとも仲良くなり、食べきれないほどの季節の野菜を、
私や弟夫婦のところへこまめに送ってくれます。
新聞紙に大切に包まれ、毎回、パズルのようにぎっしり詰める母のスゴ技…。
クッション代わりに、おなすやピーマン・・・(笑)。
そして今回は、かわいらしいクルミもそんな風にしてやってきました!
クルミは殻つきですと長持ちするし、置いておくだけでかわいらしいので、毎年のお楽しみ。
子供たちとワイワイ殻を割りながら、おやつにしたり、まとめて保存しておき天然酵母のパンにたっぷり入れたり。
キレイに割れた殻は、ピンクッションにして、ちょっとしたお裁縫のお供にしています。
さて、おいしい食べ物の話は尽きませんが、編み物のお話!
今回から棒針編みのことを少し。
かぎ針に比べてハードルを高く感じてしまうかもしれませんが、基本のメリヤス編みさえマスターしてしまえば、応用範囲も広くて色々なものを編みたくなってしまいますよ!
編み物を始めるとき、本を見て、まず、めんどうくさいと思ってしまうのが、「ゲージ」。
10センチ四方のタテヨコの編み目を数え、レシピと自分の編んだものを比べて、針の号数を変えたり、糸の太さを変えます。
真面目にゲージをとっても、なぜかなかなか合わないのが、泣きどころ…。
自分でデザインできれば一番なのですが、さすがにハードル高すぎ(笑)。
そこでおすすめなのが、好きな作家さんを見つけてしまうこと。
最初はあまり大きさの関係ない、マフラーや小物を編んでみて、出来上がった作品と自分の「手」を比べる。
たとえば、私だったら、三國万里子さんの本なら、指定より2~3号細い針で編むし、風工房さんの作品は、同じ号数の針を使えるといったように。
普通のメリヤス編みと、アランなど編み込んだ模様編みで多少違いが出ることもありますが、いちいちゲージを取るよりは、安心して編めると思います。
まずは、いろいろ編んでみましょう。
上の紺色の手袋と黄色い手袋は、本の指定より細い針でみっちり編んで、子供の手袋にしました。
針の号数を変えるだけで、同じ毛糸を使って大人用、子供用も編めるなんて、面白くありませんか?
黄色い手袋はリブ編みなので思ったより小さくなり、次女へ。
しかしチクチクするのが大嫌いな人。
一度はフラれてしまい、適当にニット生地を切ってミシンで縫い、口のところは手でまつり縫いをして、裏を付けました。これで肌触りも安心です。
ふたつとも目が詰っているので自転車に乗っても、へっちゃらなくらい暖かです。
手袋や靴下は、片方編んで満足して、しばらく放置されるキケン大。
一年中自転車が欠かせない私にとって、耳まですっぽり覆ってくれるニットキャップは、大きすぎず小さすぎず気軽に編めて、飽きることなく一気に仕上げたくなります。
ひとつで完結なのも良いところ!毎年新しく編みたくなりますね。
このグレーの帽子は、ぐるりと頭の大きさにガーター編みを編んでから目を拾って、基本のメリヤス編み。
肌に触れても気持ちの良い毛糸で、つるりとした質感なので減らし目もくっきり出てアクセントになっています。
こちらの青いフェアアイルの帽子は、紺色の手袋と同じく、メリヤス編みが基本。
一段につき2色なので糸替えさえ慣れてしまえば、たくさんの模様が、一度にどんどん積みあがっていく感じが本当に楽しい。
こちらは3色で編んでいますが、ベースの色を反転させるだけでも全く違った印象になります。
もっと色を増やして複雑な模様にしてもよいし、シンプルに2色で編むこともできます。
毛糸によってクセがあるので、同じ種類の糸を使うことがおすすめ。いくつか編んでプレゼントしたり、少し太めの針で編めば、大きめになるので旦那様とおそろいなんてことも…。私はしませんが(笑)。
最後にてっぺんのポンポン。ぐるぐる毛糸を巻き付けて、植木職人の気分でびっちり仕上げてもよし、ざっくりラフなのも好きです。
まだまだこれからが本番の冬小物づくり。気軽にたのしんでみて下さいね!