Vol.7

胎教ってなあに?

胎教という言葉から連想するのは、どんなものでしょうか?
英会話を聴かせる、クラシックを聴かせる、キックゲームをして赤ちゃんとコミュニケーションをとる…ひとくちに胎教といっても種類はさまざま。
しかし、「お腹の中で英語を聴いていた赤ちゃんは、英語圏の子どもでなくてもすぐに英語が話せるようになる」といった公的な検証結果があるわけではありません。「英才教育のために、生まれる前から胎教をしなくちゃ!」とピリピリするよりも、母体である妊婦さん自身のリラックスや赤ちゃんの脳への刺激を目的として、「ちょっと試してみよう」くらいの気軽な姿勢でトライしてみると良いでしょう。

どんな胎教があるの?

代表的な胎教をいくつかご紹介すると…

  • 音楽を聴く:一般的に胎教に良いといわれているのはクラシックですが、ママが緊張してしまう音楽は逆効果。ママがリラックスして楽しい気持ちになれる音楽を聴くのが一番です。
  • 読み聞かせ:読んでいてママが楽しい気持ちになる、または癒される本を選びましょう。読み聞かせのポイントは、感情を込めて読んであげること。
  • 話しかける:お腹の赤ちゃんは5ヶ月になると骨伝導で伝わるママの声を記憶できるようになるといわれています。優しい声でたくさん話しかけてあげて。
  • キックゲーム:赤ちゃんがお腹を蹴ったら、蹴られたところをママがポンとたたくという遊び。ママが2回たたくと赤ちゃんも2回蹴り返すなど、お腹の中と外でコミュニケーションがとれます。
  • マタニティヨガなどの妊婦むけの運動:適度に身体を動かすことは、妊婦さんの健康のためにも重要なポイント。赤ちゃんの平衡感覚を養うともいわれています。

赤ちゃんの五感はいつ頃発達するの?

  • 触覚:3ヶ月頃から皮膚感覚が発達し始め、4ヶ月には指や唇の感覚が発達し、指しゃぶりをするようになります。
  • 聴覚:5ヶ月頃から外の音に反応し始めます。8ヶ月になると、音の強弱だけでなく高低も区別できるといわれています。
  • 視覚:7ヶ月頃に網膜が完成しますが、視覚が完成するのは2歳頃だといわれており、お腹の中では脳を通じて明暗を区別しています。
  • 味覚:7ヶ月頃には、甘みや苦みを感じられるようになり、苦みを感じて顔をしかめる様子が確認されています。
  • 嗅覚:6ヶ月頃に嗅毛(きゅうもう)がつくられ始め、においを信号として受けとめる脳の準備が整っていきます。

胎教におすすめの音楽は?

胎教におすすめなのは、ゆらぎのある音。モーツァルトの曲が胎教に良いといわれるのは、ゆらぎがある音だからなのだとか。
また、トランペットなどの金管楽器よりもクラリネットやフルートなどの木管楽器の音、物悲しい短調よりも明るい長調の曲がおすすめです。こうした音色や音楽は、妊婦さんをリラックスさせてα波を出させるだけでなく、赤ちゃんの脳波をα波に導きます。α波が出ているときは、赤ちゃんの脳が成長しやすいといわれています。

「胎教をしなくちゃ!」「今日は胎教ができなかった…」など、ママのストレスになってしまっては、逆効果です。楽しみながらできる方法を選んで、無理のない範囲で試してみてくださいね。