20148/26

夏野菜のピクルス

夏になると必ず食べたい味覚がある。

辛い味と酸っぱい味、この二つの味覚は毎シーズン欠かすことができない。
どちらも普段食べ慣れている味に比べて刺激が強く、
回数も量もそれほどいらないのだが、
このむっとして、ぼやけている感じの空気がまとわりつく夏だからこそ、
味覚によって自分自身の身体をきりっとさせたいのだと思う。

脳天まで突き刺すような辛味を食べたあとの身体中が麻痺し発汗することを。
口の中いっぱいに広がった酸味がいつしか身の置き場がなくなってしまい顔がしか
めっ面になるのを。
味覚を身体全体で味わい尽くし、喝を入れ、
このなんともいえない気怠さから解放されたいとただひたすら願い、辛味と酸味を口にする。

ただ、うちで作る場合は、なぜだろう、断然酸味の方が多い。
持っているレシピ数の違いからだろうか?
頭の中を総動員し、自分が持っている酸味がメインのあらゆるレシピを思い出し、
その日の気分にあったものを選び出す。
米酢に黒酢、バルサミコ酢、時々レモン汁などを……。

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手を変え、品を変え、ひたすらに酸味を求め続ける姿は、
道を求め続ける求道者のようだ。
そんな中で、夏の間ピクルスだけは必ず冷蔵庫に常備してある。
いつもそこにある我が家の酸味、ただそこにあるだけでほっとする。
夏のあふれんばかりの太陽を浴びた旬の野菜を入れる。
アスパラにミニトマト。
そこに食感を楽しむためにエリンギでもいれようか?
旬の野菜だけがもつ力強い生命力溢れた味を楽しみたいため、
酸味が欲しいといってもピクルス液の酸味だけは控えめに。
保存瓶に野菜を入れ、ピクルス液を注ぐ。

冷蔵庫に置くこと約1週間。
冷蔵庫を開けるたびに、なんとなくピクルス瓶の方を見てしまう。
すると口の中からじわっと涎が自然にでてきてしまい、
いまかいまかと出来上がる日を冷気を浴びながら指折り数える。

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ふと我に返り、静かに冷蔵庫を閉める。
ご飯のお供に、飲みおかずに。

はたまたあまりにも疲れ果てた日はメインにしても。

ぼやけてただれていた身体の輪郭が、
食べ終わる頃にはきりっと一本立ち始める。
まるで夏に立ち向かうかのように。

出来上がりが作り始め、
さぁ、またピクルスでも漬けるとするか。

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夏野菜のピクルスのつくりかた

【材料】
ピクルス液:純米酢 1カップ
りんご酢 1/2カップ
水 1/2カップ
砂糖 大さじ2~3
塩 小さじ1強
粒こしょう 10~20粒くらい
ローリエ 1枚
夏野菜:アスパラ(4本くらい)、エリンギ(1パック)、
ミニトマト(1パック)
その他:にんにく1片、鷹の爪1本

【作り方】
1.アスパラは硬い部分の皮を剥き、食べやすい大きさに切ります。
エリンギは軸の部分と傘の部分で切り、軸の部分は斜め薄切りに、傘の部分は縦に裂きます。
こうすると一つの野菜で二つの食感が楽しめますよ。
アスパラとエリンギは2~3分くらい塩ゆでをしておきます。
ミニトマトはへたをとり、さっと水洗いをしておきます。
※野菜の水気は必ず拭き取りましょう。
2.ピクルス液を鍋にいれ、一煮立ちさせたあと、冷まします。
3.熱湯消毒した容器に野菜とにんにく、種を取った鷹の爪を入れ、冷めたピクルス液を静かに注ぎ、冷蔵庫で保管します。

*漬けてから3日目位から食べられますが、1週間くらいが食べごろです。

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吉澤美季

東京都在住。 キャンプリーダーとしての長年の経験を生かし、自宅にて、親子向け・大人向けの料理教室を主宰。ひょんなところから知り合った写真の仲間と「寫眞譚」を結成して活動中。 手仕事をこよなく愛し、「幸せは日々の暮らしの中にこそある」がモットー。だからこそ、ていねいに、愛おしみながら、慈しみながら。 ブログ「きょうもていねいに。」http://yoshizawamiki.com/

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