201412/22

第六回:子ども服と麻生地について

2014年も残すところあとわずかになりましたね。
FU-KOこと美濃羽まゆみです。

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昨日、友人からお花のプレゼントをいただきました。珍しい、蝋梅を使ったアレンジ。

蝋細工のような繊細な花びらの質感が、その名の由来になったとか。
早春を思わせる控えめな華やかな香りが、ざわつきがちな年末の気持ちを、すっと落ち着けてくれました。

さて、今年最後のnunocotoさんでのコラムは、子ども服と麻生地についてお話させていただこうと思います。

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ハンドメイドをはじめたころから、子ども服によく麻生地を使います。

リネンといってもラミー、リネン、ヘンプ、色々と種類がありますが、どれにも共通していえるのが、通気性のよさ、そしてお洗濯に強いこと、何より、汚れが落ちやすいこと。

子どもに麻なんて?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、新陳代謝が活発で、食べこぼしや外遊びにと
汚し盛りでもある子ども時代に、実はぴったりの素材なのです。

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最初は若干ごわつきますが、洗うたびにくったり、やわらかくなっていき、何回も着た服はまるで自分の肌のようになじみます。

上質な麻は麻特有のちくちく感も少ないですし、予め洗いをかけてちくちく感を軽減させたものもあります。

後染め(生地を織った後に色を染めること)の生地は、着ているうちにデニムのようにアタリがでて、味わい深くなっていくのも魅力です。

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また、夏のイメージの麻素材ですが、ウールやシルクを混紡したもの、起毛加工を施して温かさを増したものもあり、意外と年中使える素材。

麻100%のものでも、重ね着をすれば服と服の間に空気の層ができ、驚くほど暖かいのです。

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もちろん、夏はさらりと一枚で。
上質な素材で、洗いをかけてくったりとさせたリネンは、素肌にも気持ちいい。

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大人服も、よく麻を使います。おなじデザインで色や柄を変えて、ほんのりおそろいコーデ。

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コットンなどとくらべ、一言で何色、と言い表せない絶妙なカラー展開も魅力なのです。

また、麻混のコットンリネンもよく使う素材。

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麻100%だと扱いに慣れないとヨレがでたり、ゆがんだりと、縫いづらかったりするもの。

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でも、質感が安定している麻混素材は縫い縫いビギナーさんにもぴったりです。

それから、ベビーの可愛さを何より引き立てる、純白。

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汚すから・・・と敬遠しがちですが、麻素材なら、お洗濯に強くゴシゴシ洗いに強いので、白にも挑戦できるのです!

沢山着て、沢山汚して。
お洗濯するたびに幸せな気持ちになれますよ。

最後に・・・
よく「生地をどこで購入していますか?」と、お客様からご質問をいただきます。

実際に店舗で質感を確かめて購入することもありますが、多くはネットで注文しています。

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ほとんどのお店が希望すればスワッチ(生地見本)を送ってくださるので、ちくちくしないか、色味はどうか、確認してから納得してお買い物できます。
(スワッチ請求は、有料のところもあります。)

そんな、おすすめの生地やさんをご紹介しますね。

・生地の森さん
・CEHCK&STRIPEさん
・fabricbirdさん
・布もようさん
・リネンやさん

どのお店も、届いたときの生地の状態がすばらしく、生地の裁断も丁寧。(これがぎざぎざだったりゆがんでいたりすると、無駄が出てしまうので、がっかりしてしまうのです。)

こだわりをもってオリジナルの生地を、しかも安心できる国内の工場で作っておられるお店も多いので、気に入った生地は何回もリピートしてしまいます。

どのお店も子供服なら3着分、大人服なら1着分ぐらいで送料無料になるので、とてもありがたいです。

そうそう!
nunocotoさんもオリジナルファブリックを発売されましたね~。
洗練された色柄がとても素敵です。

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洋服作りは、まず上質な素材あってこそだと思います。
少し高価に思えるかもしれないけど、きっと長く愛せる、思い出に残る手作りの洋服になるはず。

こだわりと情熱を持って布作りをされているお店、応援したいと思います。

「京都、町屋だより春夏秋冬」の一覧

第十二回:はじまりと、これから。子どもと、手作りから教わったこと
第十一回:簡単リメイク、サスペンダーつきカットソーを手づくり
第十回:かごのある暮らし(アトリエ・子ども部屋・居間編)
第十回:かごのある暮らし(だいどこ編)
第九回:わたしの小さなくふう
第八回:毎日使う、たからもの
第七回:私の書庫から、日々を楽しむための本たち
第五回:子どもと楽しむ、秋冬のしつらい
第四回:子どもと、育てていく。町家の子供部屋作り


◇おしらせ◇


布・生地の通販サイト:nunocoto fabric
◎商用利用可のデザイナーズファブリックが2,000種類以上!

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FU-KO basics.「思い出に残る服・思い出を作っていく服」をテーマに、シンプルな洋服を作っている。京都の築90年の町屋での、子育てや日々の暮らしをつづったブログも人気。ブログ http://fukohm.exblog.jp/ 著著に『作ってあげたい、女の子のお洋服』『毎日着たい、手づくり服』(日本ヴォーグ社)がある。

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